両手バックハンドストロークのフォワードスイングのポイント

フォワードスイングはテイクバック後からボールを捕らえるインパクトまでの動作を指します。

瞬間的な動きのため意識することが難しい部分ですが、『錦織 圭 選手』の動きをお手本に流れとポイントを説明していきます。

なお、「両手バックハンドストロークの色々なテイクバックと私のおすすめ!」を見ていない場合は、先にこちらを見てください。(前の動作ができていないと次の動作へ繋がらないため)

フォワードスイング(1:19.5 ~ 1:20.5) ※一瞬ですが

ラケット面をボールの軌道上に近づけます。身体の開き、肩、上腕の力でラケット面をボールの軌道上であるインパクト部分へ持っていきます。インパクト部分では両手は身体の正面”おへそ”辺りに位置することになります。

ここまでがフォワードスイングの動作です。

次に重要と考えるポイントについて説明していきます。

フォワードスイングでは複数の力が合わさります。「私のテニスにおける基本理念」で述べた通り、大きな筋肉をメインに使います

ざっくりとした部位だと 身体(下半身) > 肩・胸・上腕 > 身体(上半身) > 前腕 の順番です。

ここで下半身は一番大きな筋肉で重要な部分なのですが、場面によって使い方が複数パターンあることと、上半身が正しく使えないと下半身の力が上手く伝えられないため、別の機会で取り上げます。

Ⅰ. 打点はフォアハンドストロークより後ろ側に

両手バックハンドストロークの打点は、フォアハンドストロークよりも後ろ側になることが多いと言われています。その理由は、両手でラケットを持っているため、肩の開きが制限されるためです。フォアハンドストロークでは、インパクト時に左肩が90度以上開くことが多いですが、両手バックハンドストロークでは、右肩が90度開くとラケットの面が打球方法に向きません。

そのため、両手バックハンドストロークの場合は、右肩が開いてもラケットの面が打球方向に向く範囲で打点をつくる必要があり、フォアハンドストロークよりも後ろ側になることが多いです。

Ⅱ. 「右手はラケット面をボールの軌道上に持っていくこと かつ 打球面を作ること」をメインに!

両手バックハンドストロークは両手で持っていることで動きが制限されています。両手バックハンドストロークが苦手な方は、右手が左手の邪魔をして窮屈なスイングになってしまうことが多いです。

対策としては右手を先導してラケット面をボールの軌道上に持っていくように意識してみてください。この時、右肘は打点の高さによって曲げて大丈夫です。この動作によって右肩と右肘は先に開かれ、左手側を邪魔せずにスムーズにスイングできるようになります。また、ラケットの打球面も右手でつくることも意識もしてみてください。細かな感覚は利き手のほうが感度が高いため、打球面が安定し、コントロールがしやすくなるという効果が見込めます。

Ⅲ. 「左手はインパクト時にパワーを出力できる準備」をメインに

左手はインパクト時にパワーを出力するために、フォワードスイング時は極力脱力してインパクト時に左手側の肩・胸・上腕の大きな筋肉を使える状態にしておくことがポイントです。

大きな筋肉を使える状態は「両手バックハンドストロークの色々なテイクバックと私のおすすめ!」で記載したテイクバックの最後の動作「テイクバックの最終段階は左肘が伸びて脱力した状態にする」を実践することが必要になります。

左肘が大きく曲がっている状態だとインパクト時に肘を支点にして前腕をたくさん使う動作になりやすいからです。しっかりとラケットダウンし、肘がある程度伸びた状態にします(肘は全然肘が曲がらずにピンと伸ばすわけではありません)。

Ⅳ. テイクバックの最終到達点からいきなり力いっぱい加速しようとしないこと

いきなり力いっぱい加速させようとしてしまうと、無意識下で腕が肩の付け根から反りかえる状態になってしまい、上半身で大きな筋肉である三角筋力(肩)や大胸筋(胸)や上腕三頭筋(上腕)を上手く使えないからです。

腕を肩の付け根から反り返らない位置まで身体の外側から正面側にもっていくことが重要です。

意識的にはテイクバック後はゆっくりスイングして身体の正面側まで腕を持っていき、その後からスイングを加速していくイメージが良いと思います。

以上が両手バックハンドストロークのフォワードスイングのポイントです。これらのポイントを意識して練習してみてください。両手バックハンドストロークのコントロールとパワーが向上すると思います。

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