各メーカーから色々なテニスボールが販売されています。
本記事では「どのような種類があるのか?」「どのような特徴があるのか?」を確認しつつ、求める要素に応じた選び方をお伝えします。
テニスボールの基礎知識
硬式用のテニスボールは「プレッシャーライズドボール」と「ノンプレッシャーボール」の大きく2種類に分けることができます。
どちらのタイプも中身は空洞かつ球状のゴムをフェルトで覆ったものですが、「プレッシャーライズドボール」は、内部に空気圧を加えるためのガスが入っているのが特徴です。
プレッシャーライズドボール
プレッシャーライズドボールは空気圧により爽快な打球感を楽しむことが可能です。
競技シーンにおいても「プレッシャーライズドボール」が採用されているので、一般的に大会に出る方は「プレッシャーライズドボール」で練習を行います。
「プレッシャーライズドボール」は中身の空気圧が抜けないよう、ボトル型のパッケージで密閉されているものが主流です。
一度開封し、長期間使用していると次第にガスが抜けていき、弾みにくくなるのが懸念点です。
試合と同じ打球感で打つためには、定期的に買い替える必要があります。
ノンプレッシャーボール
「ノンプレッシャーボール」は内部にガスが入っておらず、ゴムの弾力のみで弾むタイプです。
「プレッシャーライズドボール」よりもゴムが厚いほか、比較的重量があり、打球感は硬いのが特徴です。
ゴムの弾力のみで弾む仕組みなので、「プレッシャーライズドボール」のように密閉されたボトルではなく、ビニール製のケースなどに入れられて販売されているものがほとんどです。
また、「ノンプレッシャーボール」は大会で使用されることもほぼありません。
「ノンプレッシャーボール」は、価格が比較的安く耐久性に優れているのがメリットです。
ゴムや表面のフェルトが劣化するまで、買い替える必要がないのもポイント。
「ノンプレッシャーボール」は、レジャー目的で遊びたい方におすすめです。
テニスボールの規格
ITF(国際テニス連盟)による規格によると、色は白色または黄色、表面は均一な布地で覆う、重量は56.0g~59.4g、直径は6.54cm~6.86cmと定められています。
大きさ、重量以外にもテニスボールがどの程度バウンドするかも定められています。
コンクリートのような硬い平面上で254㎝(100インチ)の高さからボールを落とし、134.62~147.32㎝の間にバウンドの高さが収まることが求められています。
※約12cmも幅があるんですね。
一定の規格が定められているとはいえ、大きさや質量、弾み方などそれなりの誤差が認められていることがわかります。
ボールの選び方
人によってテニスボールに求める要素は変わります。
耐久性・価格・打感・弾み方など、それぞれのボールの特徴はさまざまです。
何を選んで良いか分からなければ、自分なりに重視するポイントを決めれば、ボール選びに困ることはなくなるはずです。
試合にでる人は出場する大会の試合球を使うことをオススメします。
そのボールで試合を想定して練習すれば違和感なく試合に臨むことができます。
また、試合によって使用されるボールも違うので、普段からいろいろなボールで練習して適応力をあげるというのもおすすめです。
あまりこだわりはないという方はコストパフォーマンスが優れているボールを選択すると良いでしょう。
試合に合わせたボール
試合で利用されるボールは「プレッシャーライズドボール」ですが、その中でも高品質なボールが採用されます。
同じ「プレッシャーライズドボール」でも各メーカーで試合球と練習球で分けられています。
試合球の特徴としては、2個入り金属製のボトル型のパッケージで密閉されているものが主流です。
練習球に比べて高品質なボールで、価格も練習球に比べ高いです。
なお、長く使い続ける目的ではないので、耐久性は特別高くないことが多いです。
以下は試合でよく利用されるボールです。
【DUNLOP】FORT(フォート)
打球感:柔らかめ、球速:遅め、耐久性:標準
・日本国内では1番利用されている
・全日本テニス選手権で使用されている
【YONEX】TOUR PLATINUM(ツアー プラチナム)
打球感:やや硬め、球速:速め、耐久性:標準
・2023年毎日テニス選手権の試合球
【Wilson】US OPEN EXTRA DUTY(US オープン エクストラデューティー)
打球感:硬め、球速:速め、耐久性:標準
・高校体育連盟のオフィシャル大会使用球
【TECNIFIBRE】X-ONE(エックス-ワン)
打球感:硬め、球速:速め、耐久性:標準
【HEAD】TOUR XT(ツアー エックスティー)
打球感:柔らかめ、球速:遅め、耐久性:標準
コスパ重視のボール
テニスを継続的に実施するのであれば、練習球に分類される「プレッシャーライズドボール」がおすすめです。
試合球と比べると品質は劣りますが、耐久性が高く価格もボール1個あたり約半額ぐらいになり、コスパが良いものになります。
4個入りプラスチック製のボトル型のパッケージで密閉されているものが主流です。
【TECNIFIBRE】NFX(エヌエフエックス)
打球感:硬め、球速:速め、耐久性:高い
・価格面と耐久面からコスパが高い
・扱っていないお店が結構ある
【TECNIFIBRE】COURT(コート)
打球感:やや柔らかめ、球速:やや遅め、耐久性:高い
・価格面と耐久面からコスパが高い
・バウンドが少し弱い感じがあった
・フェルトの耐久性は高い(以下画像は壁打ちを1時間ぐらい実施したBefore After。空気圧は問題なかった)
【HEAD】CP(シーピー)
打球感:少し軽いが硬さは標準、球速:速い、耐久性:高い+
・価格面と耐久面からコスパが高い
・球速が速めなのとバウンドが高め
・フェルトの耐久性はかなり高い(以下画像は壁打ちを1時間ぐらい実施したBefore After。空気圧は問題なかった)
【HEAD】PRO(プロ)
打球感:少し軽いが硬さは標準、球速:標準、耐久性:高い
・価格面と耐久面からコスパが高い
・少し軽い打感が特徴
・フェルトの耐久性は高い(以下画像は壁打ちを1時間ぐらい実施したBefore After。空気圧は問題なかった)
【YONEX】CHAMPIONSHIP(チャンピオンシップ)
打球感:少し重く硬い、球速:標準、耐久性:高い
・【YONEX】TOUR PLATINUMを試合で使うのであれば練習球としては一番近い球速と打球感
【YONEX】TOUR(ツアー)
打球感:少し重いが柔らかい、球速:遅め、耐久性:高い
・フェルトの耐久性は高い(以下画像は壁打ちを1時間ぐらい実施したBefore After。空気圧は問題なかった)
【Wilson】TOUR STANDARD(ツアー スタンダード)
打球感:硬め、球速:速め、耐久性:標準
・【Wilson】US OPEN EXTRA DUTYを試合で使うのであれば練習球としては一番近い球速と打球感
・容器のキャップ部分がおもしろい。(上蓋がフレームキャップでボールがでない仕組み)
・フェルトの劣化はやや早く感じる(以下画像は壁打ちを1時間ぐらい実施したBefore After。空気圧は問題なかった)
【DUNLOP】St.JAMES(セントジェームス)
打球感:柔らかめ、球速:遅め、耐久性:高い
・「DANLOP FORT」を試合で使うのであれば練習球としては一番近い球速と打球感
・練習球の中では比較的価格が高め
【DUNLOP】HD
打球感:少し重い、球速:標準、耐久性:高い
・価格面と耐久面からコスパが高い
・「DANLOP FORT」と比較すると少し重い打球感
あくまでレジャー目的でテニスを楽しみたい方は「ノンプレッシャーボール」が最高のコスパになります。
しばらくボールを使わない期間があっても大丈夫です。
【YONEX】NP
【SRIXON】LP
【CALFLEX】LB
キッズ・ジュニア用ボール
子どもが硬式テニスをプレイするときには、子どもの身長や力に合った大きさ・反発力になっているボールがあり、大きさ・反発力は色によって決まりがあります。
これは「PLAY+STAY(プレイ&ステイ)」と呼ばれ、ITF(国際テニス連盟)が子供の成長やレベルに合わせたボール、ラケット、コートサイズを世界基準で定め、段階的にレベルアップをはかる目的で作られたものになります。
レッドボール
飛び:75%減
直径:7.1 ~ 8.0㎝
重さ:36.0 ~ 46.9g
年齢目安:3~8歳
オレンジボール
飛び:50%減
直径:6.3 ~ 6.5㎝
重さ:40.0 ~ 45.0g
年齢目安:7~11歳
グリーンボール
飛び:25%減
直径:6.3 ~ 6.5㎝
重さ:47.0 ~ 51.5g
年齢目安:8歳以上
この記事では、テニスボールの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。
テニスボールはプレイスタイルや練習目的によって適したものが異なります。
また、ボールの耐久性やコスパにも注意する必要があります。自分に合ったテニスボールを見つけて、テニスを楽しみましょう!
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